ドーナツ
小さなコンペで私が出した2作品のうち1つが通り、採用されることになった。
コンペというものにそんなに参加したことがなくてよくわからないのだが、
1つの作品につき15こ同じものを作らなければならず、あわせて30こ作るのは大変だった。
こうゆう場合、時間と正確さが必要とされるので、障碍がある人に任せることができない...というのは
とってもつらいことだが、採用されなければお金も入ってこないわけで、
割り切ってもくもくと作った。
ようやく最近になって自分で考えるものが右手に伝わり、パソコンの画面に表現するのがスムーズになった。
本当に、ようやく、なのだ。
いろんな寄り道をしてたどり着いたのに、またこの右手はマウスを持たなくなってしまう。
自分で決めたことだから、納得してはいる。
最後の大きな仕事になるだろうから、納品までの一ヶ月、誠実に作り上げようと思います。

寒い週末。何かあったかいものを作りたくて、結婚してはじめてドーナツを作った。
さくさく、ほこほこで美味しかった。
そう言えば、幼い頃、こんな冬の寒い休日の午後、母がきまぐれにホットケーキやお好み焼き、
ドーナツを作ってくれた。音がない静かな家だったので、喜びを静かに兄と感じ合っていたような気がする。
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